桐たんすをTVボードにリメイク
長年お使いいただいている桐箪笥は、洗い直す方法以外に、形を作り変えて修理するリメイクという方法があります。
例えば、三段重ねの和箪笥なら、それぞれ個々のチェストに作り変える等です。
古くなった箪笥も、リメイクすれば現代のお部屋にマッチする家具や収納へと変わることができます。
今回は、おばあさまの桐たんすをご結婚される娘様のためにTVボードに作り替えてお渡ししたいというご依頼を、このHPをご覧になったお客様からいただきました。
下台部分をTVボードにして、残りの上台、中台は、お母様がご自宅で箪笥としてお使いになられるそうです。
今回は、エボニー色のオイルで仕上げています。
<画像はクリックで拡大表示できます。>
BEFORE
こちらは、前桐の和箪笥で、扉内の盆はありませんでした。
下の抽斗は、奥まで入らなくなっていました。
AFTER
下台をTVボードにリメイク
(オイル仕上げ エボニー色)
上・中台を、足つきの箪笥にリメイク
(オイル仕上げ エボニー色)
2本とも、足はウォルナット無垢材で同じ形のものを製作し、取り付けています。
TVボードの天板は、タモ材で新しく製作し、取り付けました。
天板中央のキャップからは、前扉内に収納したDVDデッキ等の配線を出すことができます。
一段目の抽斗があった部分は、新たにウォルナットで枠を作り、ガラスにスモークフィルムを貼ったものをはめ込んでいます。
もちろん、扉を閉じた状態で、リモコン操作可能です。
取手は、新品の物を取り付け、中は金具は前にスライドするもので、楽に開閉できるようになっています。
DVDデッキのディスクトレイ開閉の際、トレイが扉の枠に当たらないように内部は新しい板を貼って一段上げています。
こちらの足つき箪笥は、扉内の盆を新しく桐でお作りしました。
外と同じように、盆の前板も、エボニー色のオイル仕上げです。
引き戸内右側の、小抽斗も同じ塗装をし、金具は新品のものをお付けしています。
金具は、古び色にメッキ直ししました。
扉の前飾りだけアルミ製でメッキ直しできず(メッキ直しの際、溶けるそうです)新品のものをお付けしました。
抽斗持ち手部分下が、指が当たるため、たくさん傷が付いていましたが、カンナで削り直し全くわからなくなりました。
写真を見比べていただければ、木目が同じなのが、お分かり頂けると思います。
面木は、全て新しい桐材に貼り変え、元のように剣留めにしています。
扉の下部です。きっちり閉まらなくなっており、傷もあったので、召し合わせ(扉の左右が重なる部分)は新しく作り直しました。
割れ、欠け、傷、綺麗に直っています。
この和箪笥の他に、梅の花が可愛い、小さい焼桐小箪笥の金具メッキ直しのご依頼もいただきました。
抽斗取手は、錆が出てしまっていました。メッキ直しで、古び色になりました。
錆もなくなり、綺麗になりました。
こちらの小箪笥は、金具のメッキ直しのみなので、本体は元のままです。抽斗の中は、エアーでお掃除させていただきました。
納品させていただいた際、『可愛い』と言ってくださり、ありがたく思いました。
また、娘様のリフォームされているお宅に、リメイクしたTVボードを納品した際、おしゃれなお家の雰囲気にとても合っているように感じました。
この度は、ご連絡いただきまして、誠にありがとうございました。